Nemo

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Introduction 小学生のときの夏休みは、毎年のように、寝台列車で十数時間かかるところにある母の実家に1か月間ぐらい滞在していました。周囲には土塀に囲まれた住居や水田が広がり、道路の側溝にすらメダカの群が泳いでいるようなすばらしい環境でした。滞在中、地元の中学校の校長をしていた祖父から「この世の中のすべての出来事には原因がある。原因なしに結果が生じることはない」、「自然を深く観察して原因を察知すれば、未来の結果を予知できる」というような話をよく聞かされました。また、祖父は諸葛亮孔明(中国・三国時代の政治家・軍師・発明家)がおこなっていたという自然観察にもとづく占術を記した小冊子や、日蝕・月蝕、潮の干満を知るための手製の計算盤などを貸し与えてくれました。小学生だった私には難解すぎましたが、そのようなことが契機となって、観天望気(空の状況を観察して、天気を予測すること。雲形、雲の動き、風、太陽や月の見え方などから経験的に予想する)や宏観異常(当時はそのような言葉があることを知りませんでした)による地震予知に関心を持つようになりました。

阪神淡路大震災の後、折からのインターネットの普及もあって、ネット上に雨後の竹の子のように地震予知に関するホームページや掲示板が開設されました。ネット上で多くの人びとから宏観異常の情報を集めることによって、地震予知がある程度は可能になるのでは、と大いに期待したものです。しかし、残念ながらそうはなりませんでした。それらのホームページは、とても科学的とは言えない内容のものが多く、またほとんどの掲示板ではオカルトや疑似科学が跋扈し、理科的マインドの欠如した者や病的な精神状態の者の巣窟となってしまいました。そんな中でも、開設者の適切・公平な管理がおこなわれており、比較的理性的な投稿が多い掲示板を選んで、様々な情報を投稿してきました。しかし、そのような場も非常に少なくなってしまいました。そこで、このブログを設けることにした次第です。

なお、「Nemo」(ラテン語; 英語では“no one”、「だれでもない」の意)というハンドルネームは、ジュール・ベルヌの小説『海底二万海里』に登場する潜水艦ノーチラス号のネモ船長(Captain Nemo)にちなむものです。文明社会・人間社会に対する彼のスタンスに共感するところがあり、昔から使っています。しばしば誤解されるのですが、ディズニー映画『ファインディング・ニモ』に由来するものではありません。その映画が封切られるはるか前から、同人誌などに小文を投稿するときのペンネームや、ネットの掲示板に投稿するときのハンドルネームとして使っていたものです。